防衛産業に投資するETF:ITAとXARを徹底解説
近年、防衛産業への投資が注目を集めています。地政学的な緊張の高まりや軍事技術の進化に伴い、航空宇宙・防衛セクターは成長分野として見られています。この記事では、日本の証券会社(例えばSBI証券)で購入可能な2つの人気ETF、「iShares U.S. Aerospace & Defense ETF (ITA)」と「SPDR S&P Aerospace & Defense ETF (XAR)」を紹介します。それぞれの特徴や違いを解説し、あなたの投資判断に役立つ情報を提供します。
1. iShares U.S. Aerospace & Defense ETF (ITA)
- 概要:
「ITA」は、ブラックロック社が運用するETFで、S&P Total Market Indexの中から航空宇宙・防衛関連企業を抽出した「Dow Jones U.S. Select Aerospace & Defense Index」を追跡します。主に米国の大手防衛企業や航空関連企業に投資します。 - 主要構成銘柄:
Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)、RTX Corporation(旧レイセオン)、Boeing(ボーイング)などが上位を占めます。これらは米国の防衛産業を支える巨大企業で、政府契約による安定した収益が特徴です。 - 投資スタイル:
時価総額加重型を採用しており、大手企業により多くの資金が割り当てられます。上位3銘柄でポートフォリオの約50%を占めるため、大企業の業績に左右されやすい傾向があります。 - 経費率:
年間0.42%と、比較的低コストで運用可能です。 - メリット:
- 大手企業中心で安定感がある。
- 米国政府との強い結びつきを持つ企業が多く、長期的な需要が期待できる。
- デメリット:
- 中小型企業への投資が少なく、成長株の恩恵を受けにくい。
- ドイツなど欧州企業は含まれないため、地域分散性は低い。
2. SPDR S&P Aerospace & Defense ETF (XAR)
- 概要:
「XAR」は、ステート・ストリート社が運用するETFで、「S&P Aerospace & Defense Select Industry Index」を追跡します。ITAと同様に米国企業に焦点を当てますが、異なる投資アプローチが特徴です。 - 主要構成銘柄:
Lockheed Martin、RTX、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)などに加え、中小型企業も含まれます。具体的な銘柄数は約30~40で、ITAより幅広い企業をカバー。 - 投資スタイル:
修正均等加重型を採用しており、各銘柄への投資比率が比較的均等に保たれます。これにより、大企業だけでなく成長中の小型株にも投資できる点が魅力です。 - 経費率:
年間0.35%と、ITAよりさらに低コスト。 - メリット:
- 中小型企業を含むため、新興防衛企業や技術革新の恩恵を受けやすい。
- 均等加重型により、大企業への依存度が低い。
- デメリット:
- 小型株が多い分、市場の下落時に値動きが大きくなる可能性がある。
- ITA同様、欧州企業は対象外。
ITAとXARの違いを比較
項目 | ITA (iShares) | XAR (SPDR) |
---|---|---|
指数 | Dow Jones U.S. Select | S&P Aerospace & Defense |
投資スタイル | 時価総額加重型 | 修正均等加重型 |
銘柄数 | 約35銘柄 | 約30~40銘柄 |
経費率 | 0.42% | 0.35% |
特徴 | 大手企業中心 | 中小型企業もカバー |
リスク | やや安定志向 | やや成長志向 |
どちらを選ぶべき?
- ITAが向いている人:
大手防衛企業への投資を重視し、安定性を求める方。ボーイングやロッキード・マーティンのような有名企業に魅力を感じる場合におすすめです。 - XARが向いている人:
中小型企業を含めた幅広い成長機会を狙いたい方。少しリスクを取ってでも、新興技術や小型株の上昇を期待する投資家に適しています。
日本から購入するには?
SBI証券や楽天証券などの大手証券会社では、米国市場上場のETFとして「ITA」と「XAR」の取り扱いがあります。口座開設後、「外国株式」セクションからティッカーシンボル(ITAまたはXAR)を検索し、購入手続きが可能です。為替レートや手数料も考慮しつつ、少額から始めてみるのも良いでしょう。
まとめ
「iShares U.S. Aerospace & Defense ETF (ITA)」と「SPDR S&P Aerospace & Defense ETF (XAR)」は、どちらも防衛産業への投資を手軽に実現する優れた選択肢です。安定性を求めるならITA、成長性を重視するならXARと、自分の投資スタイルに合わせて選んでみてください。地政学的な動向や軍事予算のニュースにも注目しながら、防衛セクターの未来に投資する第一歩を踏み出しましょう!